リシーケンシング

リシーケンシング/変異解析

参照ゲノム配列が利用できる場合は、ゲノムDNAのリード配列を参照配列にマッピング(アライメント)解析することで、1〜数塩基の変異(SNV/Indel)を検出できます。また、最新の解析手法により、100塩基以上の比較的大きな挿入・欠失変異や構造変異のブレイクポイント解析なども可能になりました。また、大きな構造変異やハプロタイプを調べる場合には、PacBioやNanoporeのロングリードシーケンスが有効です。

 

全ゲノムリシーケンシング

対象生物種 シーケンサー 解析内容
ショートリード ロングリード
ヒト Illumina HiSeqX/NovaSeq

DNBSEQ-G400RS, T7

PacBio Sequel/Sequel II
Oxford Nanopore Technologies
ショートリード
・90Gb以上のリードデータの取得
・SNV/Indel解析
・構造変異(SV)解析、コピー数変異(CNV)解析
ロングリード
・構造変異(SV)解析やフェージング解析
高等生物 Illumina HiSeqX/NovaSeq

DNBSEQ-G400RS, T7

ショートリード
・ゲノムサイズの30x〜50x以上のデータを取得
・マルチプレックス解析により、1サンプルあたりのコストを低減することも可能
・SNV/Indel/CNV/構造変異解析(オプション)
ロングリード
・構造変異やハプロタイプ
原核微生物
真核微生物
Illumina MiSeq/HiSeqX/NovaSeq PacBio Sequel/RSII
Oxford Nanopore Technologies

 

エキソーム・シーケンシング

ヒト、マウスなどのモデル生物は、ゲノムDNAの遺伝子のエキソン領域を選択的に濃縮して配列決定を行うエキソーム・シーケンスによりコストを抑えることができます。
Illumina HiSeqシーケンサーを用いてターゲット領域の50x以上(生殖細胞変異)または100x以上(体細胞変異)の塩基配列を取得することが一般的です。

 

ターゲット・シーケンシング

ゲノム上の注目遺伝子領域だけを標的としたシーケンシングを行います。既成の疾患/がんパネルを利用する以外に、カスタムパネルの設計からも承っております。

 

マッピング・変異解析

・リード配列に対して、以下の流れで解析を行います。
・リード前処理:低品質リード、プライマー・アダプター配列のトリミング、フィルタリングを行います。
・マッピング解析:参照配列へのアライメントおよび変異検出の精度を高めるリアライメント、重複除去処理を行います。
・SNV/Indel検出:1〜数塩基程度の小さな配列変異を検出します。また、偽陽性を減らすための各種フィルタリング処理を行います。
・SV検出(オプション):大きな挿入・欠失・逆位・転座といった構造変異を検出します。
・CNV検出(オプション):コピー数変異を検出します。
・アノテーション:検出された変異が遺伝子産物に与える影響をアノテーションします。

 

カスタムデータ解析

お客様の目的を達成するための各種カスタムデータ解析も承っております。
・de novo変異検出(トリオ解析)
・配列挿入部位検出
・反復伸長変異検出
・各種作図(SNP Frequencyプロット、Volcanoプロット、など)

 

変異比較解析ツール

複数サンプル間での変異を比較することができる、パワフルな機能を搭載したソフトウェアも提供しております。
マッピング、SNP解析、SNPアノテーション解析によって得られた様々な情報をデータベース化することにより、複数の条件を合わせた絞り込み検索が可能になります。
例えばこんなことが簡単に・・・:
・がん細胞と正常細胞のペアを5組、合わせて10サンプル間でがん細胞特異的なSNPを見つける。
・一つのサンプルから得られたExome解析とRNA-seq解析の結果から、共通の変異情報を抽出する。
・複数のマッピング・SNP解析ツールを用いて、解析条件比較を行う。
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