ナノポアシーケンサーの原理
Oxford Nanopore Technologies 社が提供するナノポアシーケンサーは、DNA分子やRNA分子がポリマー製の膜に埋め込まれたタンパク質のナノポアを通過する際に起こる電流の変化を計測し、塩基配列を解読します。
既存のシーケンサーで使用されていた蛍光色素やDNAポリメラーゼを使用しないことから、装置の小型化に成功するとともに、非常に長い配列が得られることが特徴です。詳しくはこちらをご覧ください。
ジーンベイでは、Oxford Nanopore Technologies 社のGridION X5 システムおよびPromethION システムを用いた受託解析サービス(国内ラボ対応)を提供しています。
GridION

- MinIONと同じセルを最大5セル搭載
- 1セルあたりのスループット約5Gb〜20Gb
- リード長:断片化の有無により異なる(数kb〜数百kb)
- クオリティ:最頻値Q18〜Q26
(塩基配列精度98.5%〜99.7%)
PromethION

- PromethION 専用セルを最大48セル搭載
- 1セルあたりのスループット約30Gb〜120Gb
- リード長:断片化の有無により異なる(数kb〜数百kb)
- クオリティ:最頻値Q18〜Q26
(塩基配列精度98.5%〜99.7%)
受託解析サービス
全ゲノムシーケンス(細菌、真菌、植物、動物等)
ナノポアシーケンサーでは長い配列が得られることからde novo assembly 解析、構造変異解析、フェージング解析に適しています。
ご依頼の際には使用するフローセルの枚数または取得するデータ量をお選び頂きます。
複数サンプルのマルチプレックスにより、1サンプルあたりの費用を抑えることも可能です。

解析事例




RNAシーケンス
ナノポアシーケンサーによるRNAシーケンスでは完全長のRNA配列が得られることから遺伝子発現量解析に加え、スプライシングバリアント解析、完全長遺伝子探索、融合遺伝子解析に適しています。
また、RNAをcDNAに変換せずに直接シーケンス(direct RNA-seq)することも可能です。

その他の解析に関しても承ることが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
解析の流れ
gDNAまたはRNAサンプルをご送付いただきます。
ご送付いただいたサンプルのクオリティを確認いたします。
各種アプリケーション用のライブラリーを調製いたします。
ご注文いただいた枚数のフローセルまたはデータ量指定でのシーケンスをいたします。
オプションで各種データ解析を承ります。
データ解析でお困りの方へ
お客様ご自身でMinIONシーケンサーを使用して取得したデータの受託解析や、ご自身でデータ解析するためのデータ解析環境の提供もございますので、お気軽にお問い合わせください。